禅-Zen-とは

ぶれずに明るく堂々と生きるには

禅-Zen-とは

仏教の膨大な教えは、坐禅による三昧の状態のときに顕れるもので、理論ではなく、心の状態を指します。湖の面が静まるように呼吸によって念慮を鎮めると、自ずと自分の心が実感を持って感じられるようになり、なんとも言えない安心を感じることができます。これを「無心」と言います。

無心であることは、究極の主体性でもあります。なぜならほとんどの人は、外界の出来事に心が揺らされて、悲しみや喜びを感じるという受け身の状態だからです。
心を静めれば、自ずと外界の風には揺れなくなり、自分がここにいる、という実感と共に本当の「自分らしさ」が現れます。

これこそが根本的な主体性の姿でもあります。主体性とは他の影響下にない、自由を意味します。
禅とは、このような心を養うことで、どんな出来事がやってきても、ぶれずに明るく堂々と生きる人を作ります。

また湖面がおさまれば月がそのまま映ります。この時、ありのままの自分でありのままの相手を映すという究極の関係性が築けます。禅はこの心を育むことにより、世界に平和が築けると説きます。幸いな世界、生きがいのある人生を必ずもたらしてくれます。